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院長の花沢です。
唾液とアレルギーの関係について、
興味深い論文を拝読しました。
「乳幼児期の唾液接触と学齢期の子どもたちのアレルギー発症」1)
『Journal of Alllergy and Clinical Immunology Global』2023年4月25日発行
に掲載されています。
乳幼児期の親から子への口腔内細菌の移行が、
乳幼児の免疫系を刺激し正常な免疫機能の成熟につながるのではないかという
可能性を調べた論文です。
調査内容は、石川県と栃木県で乳児期の食器の共有やおしゃぶりを介しての唾液の親子間での接触と、
小中学生の湿疹(アトピー性皮膚炎)、アレルギー性鼻炎、喘息の発症リスクとの関連を分析したものです。
石川県の小中学生1718名と栃木県の小中学生1852名の計3570名が対象となっています。
結果を分析して述べられているのは、①乳幼児期の食器の共有による唾液接触は学齢期の湿疹(アトピー性皮膚炎)
の発症リスクの低下と優位に関連していた。
②乳幼児期のおしゃぶりを介した親子の唾液接触は、同じく学齢期の湿疹とアレルギー性鼻炎の発症リスクの低下と
有意に関連していた。
③喘息との関連については明確な関連性は見出せなかったが、可能性は推測できる。
とのことでした。
歯科医療従事者としての感想。
昨今アトピー、花粉症など、小児から成人、高齢の方に至るまで、
アレルギー疾患に悩まれる方は非常に多い、多くなっているように感じています。
その中で、いきすぎた清潔思考や親子の関わり方が将来の免疫形成に関わってくる可能性を
示唆するような非常に面白い内容でした。
特に唾液については、虫歯予防と歯周病予防の観点から
あまり積極的には接触させないように、指導することが多いです。
しかし最近では、虫歯の原因菌の一つであるミュータンス菌については、
唾液感染を気にしなくて良いのではという文章が出たこともありました。
従来よりもいろいろと研究や考え方が出てきて、変化していると思います。
しかしながら、歯周病菌の感染などに言及されていなかったり、
他の齲蝕原因菌についても同様であったり。
唾液接触の安全を宣言するには、不安が大きすぎると思います。
中度から重度の歯周病、多数の齲蝕がある方については、
引き続き唾液接触には慎重になっていただいて、
しっかり治療をした上でスキンシップを図っていただきたいと思います。
自身のお口の状況を定期検診でしっかり把握すること
問題があれば早々に解決をすること。
その上で、過度な清潔主義ではなく自然なスキンシップを。
1)「Saliva contact during infancy and allergy development in school-age children」
『Journal of Alllergy and Clinical Immunology Global』2023年4月25日発行
yoshimi kubo, dds, phd∙ nobuo kanazawa, md, phd∙ hironobu fukuda, md, phd ∙ yutaka inaba, md, phd∙ naoya mikita, md, phd ∙ masatoshi jinnin, md, phd∙ fukumi furukawa, md, phd∙ yasushi kuraishi, phd∙ shigemi yoshihara, md, phdc
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